髪の毛は弱酸性がいい?phコントロールとは?
『髪の毛は弱酸性』このワードを聞いたことありませんか?
某CMでやっていたのでなんとなくこの言葉を知っている人もいるかと思います。
言葉のまんまなのですが髪の毛は弱酸性です。
弱酸性の状態が一番髪の毛が外的刺激に強いとされていて安定している状態なんです。
弱酸性ってなに?髪の毛にとってのphとは?
学生の頃にph(ペーハー、ピーエイチ)という言葉を勉強したことがあると思うので覚えている人もいるかもしれません。
phとは物質が酸性かアルカリ性かを示す割合です。
phとは水素濃度を示し、ph1〜14まであり中間がph7となっています。
この数字が小さいほど水素濃度が濃い状態になっていて酸性になります。
逆に数字が大きいほどアルカリ性になっていきます。
髪の毛が最も安定している状態というのがph4.5~5.5の弱酸性の状態です。
髪の毛がアルカリに傾いていると膨潤してしまいキューティクルが開いて髪の毛内部が無防備な状態、逆に酸性に傾いていると収斂(しゅうれん)しキューティクルが閉まり外的刺激に強い状態になります。
この言葉だけ聞くと酸性に傾いた方がいいんじゃないか?
そう思うかもしれません。
しかし髪の毛が酸性に傾きすぎて収斂しすぎてしまうと、キューティクルの密度が上がりすぎて摩擦が多くなってしまったり、髪の毛の水分量が少なくなってしまったりしてキシキシになってしまい硬くなってしまいます。
ということでもともと髪の毛の状態である弱酸性の領域であるphに落ち着くことで髪の毛は安定し、キューティクルがしっかりとしまっている状態でツルツルで手触りがよく光の反射も良くなり髪の毛が綺麗に見えます。
この弱酸性になるとキューティクルがしっかりと閉まり髪の毛内部の水分や栄養分が逃げにくなりブラッシングや薬剤のダメージから髪の毛を守ってくれやすくなります。
髪の毛がアルカリに傾く時とはカラーやパーマ??
美容室でするカラーやパーマの薬剤のほとんどはアルカリです。
最近では酸性系の薬剤も出ていますが、健康な髪の毛やそこまで痛んでいない髪の毛には染まりが悪かったり係が悪くなってしまうので大体アルカリを使っていると思ってください。
アルカリの髪の毛を膨潤させて髪の毛の内部に薬剤を浸透させる効果があるから髪の毛が染まったりパーマがかかったりするというわけなんですね。
そこで美容室では髪の毛の状態に合わせて薬剤コントロールをしています。
カラーやパーマを繰り返していると髪の毛はアルカリ性に傾いてしまい負担がかかってしまいます。
特にホームカラーを繰り返している人はアルカリに傾きすぎている場合がほとんどなので注意しておきましょう。
アルカリに傾いた髪の毛はどうしたらいいのか?
ではカラーやパーマでアルカリに傾いてしまった髪の毛はそのままになってしまうのか?
そんなことはありません。
人間の体は不思議なもので髪の毛は空気に触れているとアルカリに傾いていても徐々に弱酸性に戻ろうとしていきます。
ただ徐々に戻るとはいってもその間、髪の毛がアルカリに傾いているとカラーの色もちはよくないです。炭酸シャンプーなどを使うことでphコントロールをすることで施術後にアルカリから弱酸性に戻して定着させてくれやすくするものがあります。
いろんな商品がありますのでそういうのをうまく活用して健康な髪の毛を維持できるようにしていきましょう。